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未来を切り拓くあなたへ

関西大学学長
高橋 智幸

 関西大学では、1922年に第11代学長・山岡順太郎が提唱した「学の実化(がくのじつげ)」──"学理と実際との調和"という理念が、今も私たちの根幹に息づいています。

 山岡順太郎は大学令による大学昇格の過程で、「教育・研究は社会の現実と深く結びつくべきだ」と力強く唱え、千里山キャンパスの開設、公開講座や語学講習会などを通じて、実践の場を学生に提供しました。その精神は、大学院での学びの中でも、課題発見・解決に挑む皆さんの背中を押してくれるはずです。

 本学では、創立130年を迎えた2016年に「KandaiVision150」を掲げ、創立150年(2036年)に向けた20年後の理想像を示しています。「考動力」と「革新力」を育て、多様性と主体性を尊重する教育・研究体制の構築、地域・国際社会に価値を還元し続ける社会貢献、そして柔軟かつ堅牢な組織運営を通じて未来を担う力を備えること──これらは、大学院での一人ひとりの挑戦と重なり合っています。

 本学大学院には、個々の価値を尊重するおおらかで自由闊達な雰囲気の中で、学問の探求に没頭できる環境が整っており、山岡順太郎が示した「学理と実際との調和」の理念を体現できる学びの場があります。これから直面する社会課題は複雑・多様ですが、「KandaiVision150」が描く未来を共に問い、挑戦し、創り上げていく主体として、皆さんの力が必要です。


 ■「学の実化」の継承者として
  理論と実社会との架橋を大学院での研究で体現し、地域・社会とつながる実践につなげてください。


 ■「KandaiVision150」の担い手として
  自ら考え、行動し、革新を起こす研究者・実践者として未来に貢献してください。


 ■「多様性」の行動者として
  国籍や学問分野を超えて、多様な理念や価値観と協働しながら、「考動力」と「革新力」を育んでください。


 大学院での学びは、知の深化にとどまらず、自ら課題を見出し、問いを立て、未来へ挑むための思考と実践の場です。山岡順太郎が大いなる志をもって本学の礎を築いたように、皆さんにも自身の志を胸に、ここ関西大学大学院を未来へのステージにしていただき、皆さんの志を実現する確かな礎となることを願ってやみません。

 ともに問い、ともに挑み、ともに未来を拓く。
 その第一歩が、今まさに、皆さんの前に開かれています。




関西大学学長 高橋 智幸

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