Interview

在学生・修了生の声

文学研究科

M.S.さん

修了生

総合人文学専攻 国文学専修
博士課程後期課程 2020年4月入学
(入試種別:一般入学試験)
勤務先:福井工業高等専門学校 一般科目教室(人文社会科学系) 助教

※掲載内容は、原稿作成時のものです。

TA・RA制度の利用にかかる経験談、よかった点

博士課程前期課程2年生から博士課程後期課程3年生までの4年間、TA制度を利用し、指導教授の3年生のゼミ、4年生の卒業論文、博士課程前期課程の専修ゼミや専修研究などの科目の指導補佐を担当しました。大学院在学中から教育研究職をめざしていた私にとって、先生がどのように授業をされているかを間近で見ることができたのは、貴重な経験となりました。現在の教員生活においても、ここでの経験は授業を展開するうえにおいて生きています。

奨学支援制度の利用にかかる経験談、よかった点

関西大学大学院特別給付奨学金をいただくことができたため、学費のほとんどを奨学金から支払うことができました。そのため、お金の心配という現実的な悩みを抱えることなく、非常に集中して研究活動に取り組むことができました。給付型の奨学支援制度を利用できたことには、感謝の気持ちしかありません。

現在の仕事において大学院での研究や学修が生かされている場面や、学部卒業で就職をしている方との違いを実感する場面

高等専門学校(高専)は、中学卒業後からの5年間(専攻科を含めれば7年間)の一貫教育を行う高等教育機関です。私が勤務する福井高専においては、1~3年生の低学年では高等学校相当の国語科教育が、4年生では大学相当のライティング教育が、5年生では(選択科目にはなりますが)日本文学論、言語文化特講という日本文学に特化した教育が求められます。多様な教育を行うためには、教員自身が多様な知識を有している必要があります。関西大学大学院での学びは、まさに多種多様を極めるものでした。私は博士課程前期課程から関西大学大学院で学びました。国文学専修では、講義において上代から近現代までの幅広い時代の専門的な知見を得ることができたり、国語科教育の実践例を学ぶことができたりします。そして、博士課程後期課程からは、一つの時代(私の場合は近現代)を追究していくことになります。ここで学んだ事柄が、現在の高専で授業をするにあたって非常に役立っています。具体的には、幅広い時代の専門的知見は、低学年の現代文・古文・漢文の幅広い分野の教育に、一つの時代を追究した経験は、高学年の専門的な教育に生きています。高専における仕事の大部分を占める「授業」に関して、大学院での研究や学修が生かされていると感じる場面が多いです。

大学院進学の理由および関西大学大学院を選んだ理由

私は国文学専修の日本近現代文学を専攻し、筒井康隆の文学を専門として研究していますが、とにかく自分の興味を持った分野を世界中の誰よりも突き詰めてみたい、そして、研究活動の成果を存分に生かせる教育研究職に就きたいと考えたことが、大学院に進学した主な理由です。そして、関西大学大学院を選んだ理由は、学部時代から関西大学に通っていたのも大きな理由にはなりますが、なんといっても膨大な蔵書を誇る図書館、研究活動に適した環境が整えられている院生研究棟「尚文館」、そして、専門分野を極められた先生方による最先端の教育研究、この3点に尽きると思います。非常に充実した環境が用意されている関西大学大学院が、私の夢を叶えられる最良の場所となるのではないかと思い、進学を決意しました。