Interview

在学生・修了生の声

文学研究科

S.K.さん

在学生

総合人文学専攻 世界史学専修
博士課程前期課程 2025年4月入学
(入試種別:学内進学試験)

※掲載内容は、原稿作成時のものです。

関西大学大学院文学研究科の魅力

関西大学大学院文学研究科の大きな魅力は、専門分野を超えた議論が日常的に行われている点にあると感じています。特に世界史学専修には、古代エジプト史をはじめ、ローマ史、近現代ドイツ史など、異なる時代・地域を専門とする院生が在籍しており、それぞれの研究視点から刺激を受ける機会が多くあります。

また、院生研究室では、日本史を研究する院生(同期や先輩)との交流も活発で、互いの研究内容を紹介し合ったり、研究上の相談をしたりする中で、日本史の視点から多くの示唆を得ることができます。日本史と世界史の院生が日常的に交流できる環境は、本学文学研究科ならではの魅力の一つだと考えています。このような環境のもとで、狭い研究分野にとどまらず、専門分野を超えた「繋がり」を得られる点も、大きな魅力であると感じています。

さらに、年に一度、関西大学史学・地理学会主催の「史学・地理学大会」が開催され、修士論文のテーマや研究成果について発表する機会が設けられています。この大会は、本格的な学術発表の場として、大学院生にとって非常に貴重な経験となります。私自身も修士課程1年次に研究発表を行い、世界史のみならず、地理学や日本史を専門とする先生方や院生、さらには学部生の方々から質問や意見をいただき、研究を見つめ直す大きな契機となりました。

そして、本学図書館には古代エジプト史をはじめとする各地域・時代の歴史学研究に関する資料が充実しており、必要に応じて新たな文献の配架が検討される体制も整っています。こうした研究資料の面からも、学部生・院生の専門的な研究を支える環境が整っていると感じています。

奨学支援制度の利用にかかる経験談、よかった点

私は、関西大学大学院の入試成績優秀者を対象とした「関西大学大学院特別給付奨学金」を利用しました。年間50万円の給付をいただき、研究活動に専念できる環境を整えていただきました。

この奨学金によって、歴史学研究に必要な専門書の購入に加え、2026年2月初旬から中旬にかけての2週間のエジプト渡航を実現することができました。人生初の海外渡航がエジプトということもあり、当初は費用面での不安もありましたが、本奨学金のおかげで経済的な心配を軽減することができ、研究に集中した充実した滞在となりました。

現地では、自身の研究テーマに関わる史料の実見・記録を行い、博物館附属図書館に収蔵された『古代エジプト語辞書』の写真撮影を行うことができました。現地の先生方とお会いし、滞在中の調査に関する助言をいただいたほか、専門書を扱う書店をご紹介いただくなど、研究活動をより充実させるための貴重なご支援をいただきました。さらに、その先生のご紹介で現地の学生方とも交流することができ、新たなネットワークを築くことができました。

このように、史料調査という直接的な研究成果だけでなく、国境を越えた人との「繋がり」を得ることができたことも、本奨学金制度があったからこそ実現できた貴重な経験だと実感しています。

指導教員名とその教員を選んだ理由や教員とのエピソード等

指導教員名:橋爪烈先生(イスラーム史)
橋爪先生との出会いは、文学部3年次に受講した「世界史専修研究3」の講義でした。当時、橋爪先生が関西大学文学部世界史専修に着任され、同講義において、歴史学における研究方法や史料の扱い方、史料批判の基礎について丁寧にご指導くださいました。この講義を通して、歴史研究における思考の枠組みや、史料と向き合う姿勢を学ぶことができました。

本来、古代エジプト史を専門とする教員のもとで研究を進める予定でしたが、諸事情により十分な指導を受けることが難しい状況となりました。そのような中で、橋爪先生のゼミ活動に参加し、自身の古代エジプト史研究についても発表の機会をいただきました。専門分野は異なるにもかかわらず、研究内容に対して的確な問いを投げかけてくださり、史料の読み方や研究の組み立て方について、学術的な助言をいただいたことが強く印象に残っています。

確かに、専門分野の観点から見れば、他大学への進学という選択肢も考えられました。しかし、橋爪先生のもとで学ぶ中で、特定分野の知識にとどまらず、歴史学全体を俯瞰する研究姿勢や、分野を越えて研究を深めるためのアプローチを学べることに大きな魅力を感じました。こうした研究指導と温かいサポートのもとで学びたいと考え、関西大学大学院への進学、そして橋爪先生のもとで研究を続けることを決意しました。

橋爪先生とのエピソード
修士課程1年次、関西大学図書館に古代エジプト史関連書籍の電子データベースの新規購入を依頼したことがありました。その際、橋爪先生から、当該データベースが非常に高額であることを教えていただき、正直なところ驚きもありました。しかしその一方で、「必要な資料であれば、可能な範囲で購入を検討できるので、遠慮なく相談してください」と声をかけてくださいました。

その後、実際に希望していた電子書籍が配架され、自身の専門分野に関する研究資料が充実する環境が整いました。この経験を通して、学生の研究内容を尊重し、必要な研究環境を整えようとする指導教員の姿勢、そしてそれを支える大学院の体制の手厚さを強く実感しました。こうした点も、関西大学大学院文学研究科の大きな魅力の一つであると感じています。

修了後のビジョン・進路希望について

修了後も、現在取り組んでいる研究をさらに深め、研鑽を積んでいきたいと考えています。
将来的には、一研究者として、古代エジプト史という専門分野を基軸としつつも、より広く歴史学全体に貢献できる研究を目指していきたいと思います。